スーパーふどげりさ

ふどげりさとはッッッ!!!神代より行われている行為のことである!!!!!

「特撮」には、二つの意味がある

こんにちは。シキポンです。
前回の記事からずいぶん間が開きましたね。怠惰……
間が開きすぎて毎回書き方が安定しないというね。バーチャルyoutuberの記事なんて口調すら違うという。

さて今回のテーマはズバリ「特撮」です。
いや広すぎるだろ、とお考えになるかもしれませんが、「特撮」という言葉そのものについて書こうかと思います。

あなたは「特撮」と聞いて何を思い浮かべますか?
もちろん世代によっても異なってくると思いますが、やはり仮面ライダーは鉄板ですね。毎年話題になるし、これだけ見てる方も多いでしょう。
他にもウルトラマンや戦隊、またシン・ゴジラのヒットも記憶に新しいゴジラなど、いろいろシリーズがあります。
概すると、ヒーローや怪獣が出てくるテレビ番組や映画のことを思い浮かべる方が多いでしょう。

ですが!!特撮は元々、「特殊撮影」の略なのです。
では、特殊撮影とは? 普通に人や物を撮っただけでは撮ることができないものを、文字通り特殊なやり方で撮影するやり方なのです。

つまり、特撮には二つの意味が存在する、ということになります。
① ヒーローものや怪獣ものなどの「ジャンル」
② 特殊撮影という「技法」

「特撮かー、子供の頃好きだったなあ」は、おそらく①を指していると思われます。
一方、庵野監督が開いた特撮博物館は、どちらかというと②のニュアンスが強いかもしれません。
①と②は切っても切れない関係であはありますが、かといって完全に一致するわけでもないため、次のような会話も考えられます。

A:俺、特撮好きなんだよなー!
B:えーっ!実は俺もなんだ!実はこの前ウルトラマンオーブの劇場版見たんだよね!どのウルトラマンもかっこよかったー!
A:だよね!あと、デアボリックが街を破壊するシーンで、巨神兵でも使われてた伊原式爆破があったのほんと良かった~。
B:イ、イハラシキ……?新しいアニメかなんかのタイトルでしょうか?

伊原式爆破については自分で調べてみよう。

では、②の意味の特撮について解説しましょう。
(以降少し長くなるので、このへん時間や興味のない方は読み飛ばしていただいて大丈夫です)
スマホでもすぐに撮れる初歩的なものとしては、
・二回に分けて撮った映像を繋いで、人が瞬間移動したように見せる
・逆再生することによって、割れたコップが元に戻る
などが挙げられますね。
トリック撮影、とも言い換えられますね。
これはジョルジュ・メリエス(分かりやすく?言うと、マンガでわかるFGOのリヨライダーです。多分)が撮った『月世界旅行』という映画で初めて試みられたやり方と言われています。なんと著作権が切れてるので、ニコニコで合法的に見られちゃうってワケ!
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そして、ウィリス・オブライエンレイ・ハリーハウゼン円谷英二などの手によって特殊撮影技術は発展してきました。
人形をちょっとずつ動かしては撮り、写真を繋いで動画にすると人形が動いて見えるコマ撮りはその代表格です。
そして映画『ターミネーター2』や『ジュラシック・パーク』などを皮切りに、現在はCGが使われまくる時代になりました。
CGはコンピュータ上で作られるものですが、実写と合成する以上、これも広い意味では特撮と言えるのでは、と筆者は思っています。まあ、シーンによって全部CGの場面があったりするのは微妙なところですが……。
また、現代ではCGによって従来のアナログ特撮が廃れたかというとそうではなく、もちろんウルトラマンなどではミニチュアが使われるほか、ハリウッド映画でもCGにはない実在感が出せる、として実物での撮影にこだわる監督も少なくありません。

二つの意味についてもう少し詳しく書いてみます。
①の、ジャンルとしての特撮は、②の撮影技術の特撮を使っていることがほとんどでしょう。
ウルトラマンや戦隊のロボ戦にはミニチュアが欠かせないし、ミニチュアはあまり使わない仮面ライダーもCGやワイヤーアクションはたくさん使用されます。
一応、①の特撮だけど②の特撮じゃない、という例としてはヒーローショーが挙げられるでしょうか?ヒーローショーも様々な工夫がなされているものではありますが、基本的には撮影せずその場で見るものなのですから。
しかし、①の意味での特撮ではないけど②の意味では特撮、というのはしばしばあると思います。
たとえば、ハリウッド映画はアベンジャーズなどのアメコミヒーローものであってもあんまり特撮、とは言われませんが、撮影技術としてはCGや特殊メイク、爆破などをふんだんに使っているという点では、②の意味で特撮と言えましょう。
日本の作品でも少年漫画の実写化ものなどはハリウッド同様ですし、あるいは大河ドラマででかい建造物が炎上するシーンなどではミニチュアが使われてるらしいです。これも①の特撮ではないけど②の特撮である、という例でしょう。

ここまで長々と、撮影技法としての特撮の話をしてきました。
それでは、その②の意味の特撮の魅力とは一体なんなのでしょう?
それは、職人の手作り感によるあたたかみである…………とは、私は思いません。
手作り感、チープさと割と表裏一体の概念だと思うので……。
そうではなく、(CGも含め)映像自体がもつ魅力、というのがあると思います。つまりアニメの凄い作画があるのと同じで、凄い特撮があるのです。
最近の例だと、ルパンレンジャーVSパトレンジャーはそうした「映像の面白さ」の宝庫といえます。等身大のアクションにおいても縦横無尽のカメラワークや素晴らしい体技、そしてロボ戦においてはCGを生かしたこれまでにないスピーディーなロボの動き、従来より高くリアルなビル……。
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またウルトラマンR/Bも、5話のブル・ウインドVSグエバッサーの主観風の長回し戦闘や、8話のアリブンタ出現など、これまでにない映像を見せてくれます。
果たしてジオウはどうなるでしょうか。
そしてシン・ゴジラでは、庵野監督のもと調整に調整を重ねたCGや、その中の要所要所で使われるミニチュアで、新時代の怪獣特撮を見ることができました。
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これらを見返せる環境のある方はぜひ見返してほしいです。本当にビックリする、ド迫力の映像となっていますよ!
そして、魅力的なストーリーやキャラクターも特撮(ジャンル)の大きな魅力の一つですが、それだけではなくこの記事を読んで、特撮の素晴らしい映像を楽しみ、そして「この映像はどうやって作られたんだろう?」と興味を抱いていただければ幸いです。