スーパーふどげりさ

ふどげりさとはッッッ!!!神代より行われている行為のことである!!!!!

【ネタバレなし】シリーズ未見のあなたでも『グリッドマン ユニバース』を観るべき4つの理由

グリッドマン ユニバース』、最ッッッッッッッ高でしたね……。



Filmarks初週満足度第2位を記録するなど大好評であり、オタク界を賑わせています。

しかし、こう思う方もいるはず。「この映画評判いいからちょっと興味あるけど、テレビアニメの続編なんでしょ?予習してから見に行くの、正直めんどくさいし時間もないな……。まあ今回はスルーでいいか。」

でもちょっと待ってください!確かに本作はテレビアニメ『SSSS.GRIDMAN』および『SSSS.DYNAZENON』のクロスオーバー続編であり、両テレビシリーズの登場人物が続投します。

そう……そうなんですがそれでも私は伝えたい!

「たとえテレビシリーズ未見でも、『グリッドマン ユニバース』は楽しめる、観に行くべき作品である」と。

念のため伝えておくと、テレビシリーズの前述2作品を追えるなら、そうした上で観賞したほうがよりキャラクターの心情や世界観を深く理解できるのは間違いありません。

しかし、「テレビシリーズを追った上で観賞したほうがいいけど、時間がない・気力がないetc…から映画もスルーで」とお思いの方。
初見いきなり映画から入る価値はあります。
以下、その理由を挙げていきたいと思います。
「テレビシリーズのあらすじやキャラクターをざっくり説明します」という趣旨の記事ではないのでご注意ください。

 

①ド迫力の映像表現。

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この予告動画だけ見ても分かると思いますが、本作は巨大ヒーロー&巨大ロボットが怪獣と戦うシーンが見せ場となる作品です。

監督の雨宮哲さんがしばしば言及していますが、これらの戦闘シーンはウルトラマンなどの特撮ものの表現を参考にしており、手書きの作画と3DCGを組み合わせ、人間の視点から見上げるようなカメラワークなど、迫力ある表現がされています。

そして各テレビシリーズは当然、主にテレビやスマホの画面で視聴するものでしたが、今回は映画館の大きな画面で見ることができます。

デカいものはデカい画面で見てこそです。

スタッフの創意工夫が詰まったド迫力の画面を、ぜひ劇場で体験してみてください。



②主人公の心情を追体験できる。

『SSSS.GRIDMAN』の主人公であり本作の主人公でもある響裕太は、テレビシリーズではグリッドマンと融合し、さらに友達の内海将、宝多六花と協力して怪獣たちと戦い、平和な日常を得ることができました。

しかし、とある理由により裕太は戦いの日々の記憶をすべて失っている状態です。

これはある意味で、初見であり作品の基本設定を知らない初見視聴者と状況が一致するのではないでしょうか?

作中で、文化祭でかつての戦いを劇にして演じようという流れがあるのですが、裕太はかつての出来事を覚えていないため劇の台本を読み、そこで裕太とともに初見の視聴者でもテレビ版であった出来事についてはざっくりと知ることができます。

しかし、知識としては知っても実感としては知らない。これはまさに裕太が本作で置かれている状況と同じ。初見の方のほうが、かえって裕太に感情移入できるのではないのでしょうか。

そう、初見「でも」ではなく初見「だからこそ」のメリットもあるのです。


③作品としての普遍性。

グリッドマン ユニバース』は、バトルが盛りだくさんでめちゃくちゃ楽しい作品ですが、それだけの作品ではありません。
「ヒーローとかロボットとか……そういうジャンルものが好きな人だけが楽しめるやつでしょ」とお思いの方もいるでしょうが、心配ありません。


等身大の高校生たちの青春模様も、上記のような派手な描写に並ぶ本シリーズの重要な要素です。
このシリーズでは普通のアニメよりも自然でリアルな日常描写が追求されており、「こういう会話、あるある」と思わされてしまうことも少なくありません。
そしてこの映画では、『SSSS.GRIDMAN』では示唆されるに留まっていた裕太と六花の恋模様が本格的に描写されます。
そのじれったさにキュンキュンしたりニヤニヤしたりすること間違いなし!


そして恋愛だけでなく、登場人物たちのなにげない会話や仕草で、それぞれの目に見えない繋がりが描写されます。
たとえ前作・前々作を観ていなくても、彼ら彼女らの絆を感じとることができるでしょう。

また脚本も巧みであり、非常に多くの要素を的確にさばいており、「あれ?今あの人はなんでここに?」というように混乱することはありません。

そして中盤以降の展開には、それまでなんとなく見ていた方も思わず引き込まれ、「映画体験」に没入することでしょう。


バトル描写やドラマ描写の更に奥底にはテーマ性、監督らスタッフが伝えたいであろうことが忍ばされています。
この記事では、あえてそれが何であるかは説明しません。劇場で観賞し、理性で、また感性で、読み取ってみてください。


④熱量に震えろ。

私は、作品を楽しむこと=作品を理解することだとは考えていません。

例えば、本を読んだりしてある程度学習しないと、細かい演出技法についてなんとなく感じることはできても理解することは難しいでしょう。それでも多くの人は様々な作品を観て、楽しんでいます。

同様に、基本設定やキャラクターがこれまでどういう行動をとってきたかを完全には理解できなくても、作品を楽しむことはできると思います。
その何よりの証拠が私自身で、ツイッターのTLなどで評判のいい作品に、シリーズものであっても予習をせずに飛び込んだりすることがよくあります。 その場合、確かに全てを理解することはできませんが、優れた作品ならばその完成度や乗せられた熱量が伝わってきます。
これまでの作品を履修していない分、体験の新鮮さに限れば履修済みの人より優れているとすら言っていいかもしれません。
そして、『グリッドマン ユニバース』は初見での観賞でも楽しめる、凄まじい完成度と熱量の作品だと考えています。

なにより、作品が映画館でかかっているのは今しかありません。
うまくいけばロングランするかもしれませんが、基本的には同じ映画は1ヶ月〜長くても3ヶ月ほどしか上映されません。
もちろんしばらくすれば配信や映像ソフトも出るでしょうが、どうしても映画館での体験とは異なってしまいます。
「テレビシリーズを観てから……あっ、上映終わっちゃった」となるよりは、今すぐ映画館に飛び込み、そして何も知らない状態で映画体験を浴びてみてはいかがでしょうか。